角抜き形状を持つゲージの高精度設計のポイント
Before
角抜き部が幅70、X寸法が3±0.0 0 5のような薄肉で幅広の形状が存在するとき、この幅7 0 の間で歪みや反りが発生し、平行度0.005の精度要求から外れる可能性がある。
精密ゲージにおいて幅広の角抜き溝が存在する場合、上図のように薄肉部分があるとその部分に歪みや反りが発生しやすくなります。平行度が形状に指示されている場合、歪みや反りが精度要求を満たすことが困難となり製作コストにも影響します。また実際の使用の際にも精度が安定しません。
After
X寸法を3±0.005から設計上可能な範囲で増やすことにより、精度を向上させ精度要求を満足させることができる。
精密ゲージ設計においては、薄肉部分はできる限り避けて設計することがポイントになります。歪みや反りが出やすい薄肉部分をゲージの仕様上問題の無い範囲で肉厚が大きくなるように設計することで、精度を安定させることができ、製作のコストも抑えることが可能になります。
精密ゲージでは幅が長く厚みが薄くなればなるほど、歪みや反りが発生し易くなるため精度の要求を満たすことが難しくなります。設計の際には、仕様上可能な範囲で厚みを増やすことにより、精度向上、品質の安定化につなげることができます。