線当たり形状を持つゲージのトラブル防止設計のポイント
Before
ゲージの定盤と接する箇所が 線当たりとなっており、1点に 重量や摩擦がかかることにな る。精度が安定しにくくなり、 ゲージの早い消耗を招いてし まう。
精密ゲージにおいて、基準となる接地面が上図のように定盤と「線当たり」となっているような ゲージは、1 点のみで定盤と接するため、定盤との摩擦により基準面の磨耗が発生してしまいます。 基準面が磨耗してしまうと、正確な検査が不可能になってしまい、ゲージが役割を果たさなくなっ てしまいます。
After
基準面に小さなストレート部 を(1mm 程度)設けることで、 摩擦や重量が1点に掛かること を避けることができ、基準面の 消耗を防ぐことができる。
精密ゲージにおいて、定盤との接地面は「線当たり」を避けて設計する必要があります。上図の 場合は、R 形状の一部に小さなストレート部を設けることで、「線当たり」になることを防いで います。このストレートにより、重量による摩擦が分散され、ゲージの高精度化、長寿命化につ ながります。
精密ゲージにおいて、接地面が小さくなればなるほど、摩擦や重量により接地面のへたりが 出易くなってしまいます。ゲージにおける測定の基準となる接地面には、ストレート部を設 けるなど、出来るだけ大きな形状になるよう設計することにより測定精度、およびその耐久 性を高めることができます。