位置決め性向上による測定効率向上のための精密ゲージ設計のポイント
Before
L型治具にピンゲージを固定し て計測を行う場合、測定を正確 にするためにはピンゲージがL 型ゲージと確実に接触している 必要がある。 しかしピンゲージが治具と接触 しているかどうかの判断が測定 のたびに必要となる。
検査用治具を設計する際には、実際の治具やゲージを組み合わせた検査の工程効率を考えた上で の設計が重要です。上図のようにピンゲージとL型治具を組み合わせて検査を行う場合では、L 型治具とピンゲージが接触していて正しく検査ができるかどうかについて、検査するワークを 取り替えるたびに確認する必要があり、検査工程時間の増加につながってしまいます。
After
治具にマグネットを埋め込むこ とで、素早く、確実なゲージの 固定が可能になる。作業性を向 上させることができ、検査する 担当者の技量によるミス発生 を防止することができる。
複数の治具やゲージを用いて検査する必要がある場合、治具側にマグネットを埋め込み共加工す ることで、ゲージを確実に固定して検査できるように設計変更します。マグネットにより物理的 に自動で、素早く固定できるようになるため、作業性を向上させることができ、検査担当者の人 的要素によるミスも最小限に抑えることが可能になります。
治具やゲージ等複数の測定具を組み合わせて検査を行う場合、器具の組み合わせを確実に行った 上での測定が必須です。マグネットを組み合わせ部分に埋め込み、物理的に自動で固定すること により、作業性を向上させ、また検査担当者による検査品質のばらつきも抑えることができます。